『マッドマックス 怒りのデスロード』

もう本年度ナンバー1決定です。

『セッション』も好きだけど、これはもう伝説だ。

ネタバレ有り。

 支離滅裂で思いついたことを書きなぐり。

まず、いきなりラストの話になるけれど、

フュリオサ政権になって、ほんとに民は幸せになるのか?

一見、イモータン様はただの暴君と観てしまいがちだが、

実は敷地内に緑を育てていたり、しっかりした一面もあり、

意外と、あの政治は苦しんだ末に行き着いた境地なのではないか。

水を民に出し惜しみしているのも、

性格が悪かったり独り占めしてしまおうというのではなくて、

限られた資源をどう運用するかを考えた末なのではないだろうか。

 

あえて、彼の仲間も含めて異形として表現することで、

悪の権化みたいな見える仕掛けとなっているけど、

イモータン様は、元軍人、しかも英雄である。

彼の業績はボディースーツにつけられた勲章の数々が物語っている。

このような愛国者が、何の考えも無しに、

突然、無慈悲な暴君になり得るのか?

 

このあたりはウォーボーイズの存在が何かを示唆しているのではないかと思う。

恐らく、イモータン様は退役軍人として孫なんかといちゃいちゃしながら、

静かな老後を送ろうとした矢先、

愚かな国が、愚かな国民が、

核戦争により全てを破壊。

イモータン様は完全に「人間不信」ですよ。

オレが命をかけて護ってきたこの国とは、この国民とは何だったのか?

 

ここで核戦争の放射能により生まれてきたのが

ウォーボーイズです。

イモータン様は確かに、彼らを奴隷のように使っているは事実ですが、

人間よりもウォーボーイズの方を重用してます。

きちんと生命を保つための生き血も彼らに与えてます。

イモータン様は恥ずかしがり屋なので、

奴隷的な接し方しかできませんが、彼らをきちんと養ってます。

ビッグダディです。

異形として描かれているので、ただの悪役にしか見えないですが、

イーストウッドが演じていたら、

戦争のトラウマに悩むかっこいい頑固じじいですよ。

人は見た目でどうしても判断してしまいます。

 

そもそも、能力の高いフィリオサをきちんと評価してあげて

女性であるにも関わらず、出世させてあげるという、

現代ビジネスにも通じる経営センスも兼ね備えております。

ただの頭の悪い暴君とは違います。

無茶苦茶に見えるかもしれないけれど、

そもそも時代背景が無茶苦茶過酷というのを考慮してみてください。

 

この、経験豊富でかつ現代的経営センスも兼ね備えた「ジョー様」を

いきなり押しのけて、所詮課長レベルのフュリオサがいきなり社長に就任して、

この厳しい時代を生き残れるでしょうか。

周りには変なトゲトゲの車で暴走するコンペチターも居ります。

私はちょっと不安になります。

変にユルフワみたいな女子を重用した結果、

よくわからないパンケーキみたいなのを大量に作って

貴重な資源を無駄にしないだろうか?

ユルフワに種籾の価値がわかるのか?

 

イモータン様のおかげで保たれたいた治安の悪化も気になります。

イケメンがそれまで抑えつけられてきた欲望を開放し、

ユルフワなアホ政治家に重用されて、

どんどんリア充ばかりが幅を効かせて、

童貞のニュークスなんかどんどん引きこもりになります。

これが再び、核戦争を起こす引き金になりかねません。

 

もういいでしょうか?